築80年の古民家を再生、時を紡ぐ家づくりを目指して2001年に完成した「五葉松の家」改めてご紹介
この夏 軽微な改修工事が完成し、石貼りの浴室になりましたが改めてこの「時を紡ぐ家」をUP
▲もともと築80年の建物だった
▲2001年に、一度目の大改修で古民家を再生しました
事の始まりは、友人で、暮らしのコーディネーターをしている前山美登里さんからの電話だった。「気に入った土地があり、家を買い換えたいと思っているので敷地を見てほしい」それは、「更地ではなく樹木の多い中に、古い民家が建っているのです」と。
この敷地には50年前、東京・巣鴨から移築された築80年の2階建ての古民家が、五葉松や銀杏の巨木等の豊かな緑に囲まれて佇んでいた。
建て主の希望は、古民家の2階部分(和室、広縁、書院)を残して、使われていた資材を最大限再利用をし、古民家の佇まいを残しながら現代の住空間として再び甦らせて欲しいとの事。
ガラスボックスの大きさは2.8m×4.5mの2階建ての吹き抜けで、玄関と螺旋階段の機能とギャラリーの要素も併せ持つ、この家の中心を成す。
上記のアイソメ図より、車のあるアプローチからは、ガラスボックスの先に樹木が透けて見える。緑を感じながら進むと北東庭に入り、味わいのある古民家と巨木が時間の流れを感じさせ、廻り込んだ動線ポーチ・玄関にたどり着く。
既存部分の廊下には波打つ板ガラス、組子障子の付け書院、絹本(けんぽん)のふすまには七宝の引き手。凝縮された手仕事の美があるからこそ、深い趣が生まれる。
「古くて良いものは、もう二度と手に入りません。だから、できる限り残そうと努めました。昔の人の温かな手仕事に触れながら、ガラス戸のわずかな隙間から舞い込んだ葉一枚にも、心癒される日々です(前山美登里さん)」
すぐ外にある八重桜の木が掛け軸に
取り壊した1階の軒丸太は埋木(うめき)をして強度を確かめてダイニングの柱に。古家の階段の板材はベンチの座面に転用、床板を使った室内ドア、すべて古材で設えた水屋など。
取り壊した部分から屋根瓦を使って外構デザインも。
もともとあった丸窓は残して インテリアの一部に。
玄関脇の桐箪笥は下駄箱として使用。積まれた小箱は「富山の置き薬」の箱だとか、薬を置いているのではなく印鑑や小物を収めているようで微笑ましいです
この夏の3期では浴室が石貼りになってまだまだこの家は時を紡いでいきます・・
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