ホームシアター、離れ、ミニ図書室・・「+αの空間」がある家々 2026/09/11

 

ホームシアター・離れ・インナーバルコニー・男の隠れ家……

「+αの空間」がある家々

 

家を建てるときに必要となる、リビング、ダイニング、キッチン、寝室、子ども部屋、水回り……。もちろん、こうした日々の暮らしに必要な場所をきちんとつくることは大切です。でも、せっかくの注文住宅。私たちはそこにもうひとつ、その家族だからこそ欲しい「+αの空間」をつくれたら、住まいはもっと楽しくなると考えています。

 

「100インチのスクリーンで映画を観たい!」「小さくてもいいから、自分だけの書斎が欲しい」「本に囲まれて過ごせる図書室が欲しい」「子どもたちが自由に使える場所が欲しい」「収納はとにかくたくさん欲しい!」そんな一見「わがまま」に思えるご要望も、私たちにとっては大歓迎。これまで弊社で設計してきた、いろいろな「+αの空間」をご紹介します。

 

 

 

普段は出窓、映画の時間はホームシアターに!!

まずは+アルファといっても特別な部屋を設けなければならないのではなく、ちょっとした工夫やスペースで実現できる+αはたくさんあります。この家は100インチのホームシアターを設置した事例、映画が大好きなお施主さまから、「自宅に100インチのホームシアターをつくりたい!」というご要望をいただきました。とはいえ、映画を観るためだけの専用室をつくったわけではありません。スクリーンを収納したのは、リビングの中心に設けた出窓ベンチの上部。普段は腰掛けて本を読んだり、外を眺めたり、家族がくつろぐ出窓です。そこから100インチのスクリーンを下ろすと――

 

 

いつものリビングが、あっという間にホームシアターに!LDKのどこからでも大画面を楽しめるようにしました。プロジェクターやAV機器も、階段まわりのデッドスペースを利用してすっきり収納。「出窓+ベンチ+ホームシアター」。ひとつの場所にいくつもの役割を持たせた、+αの空間です。

 

出窓の上から100インチスクリーンが下りてくる家

 

 

 

 

丸いピットが映画館になる家

 

こちらはリビングの一角につくった、床を一段下げた丸いピット。普段は子どもたちが遊んだり、家族が座ったり寝転んだりする、ちょっと楽しい居場所です。そして映画の時間になると、壁面をスクリーンとして使い、家族の映画鑑賞席に変身します。「普段はプロジェクターを見せたくない」というご要望から、映写機は吊戸収納の中へ。収納扉に小さな開口を設け、そこから映像を投影するようにしました。さらにピットの周囲は引出し収納。遊ぶ・くつろぐ・映画を観る・収納するひとつの場所にいくつもの機能を重ねています。

壁面=スクリーンのある家 詳細へ

 

 

 

 

階段が楽しい居場所になる家

 

 

 

書庫を設計するといっても部屋の隅に四角い棚を置いただけではつまらない・・ちょっと変わった、ちょっとした工夫のある「読書スペースのある家」をいくつかご紹介

階段も楽しい居場所、書庫のある家々

 

 

 

 

庭先につくった、3畳の小さな「離れ」

本が大好きなご家族のためにつくったのは、庭先に建つわずか3畳ほどの小さな離れ。普段は、家族みんなのミニ図書室。子どもが受験期を迎えれば、静かに集中できる勉強部屋。休日には、お父さんが趣味を楽しむ部屋にもなります。母屋からほんの少し離れているだけなのに、そこへ入ると気持ちが切り替わる。家族とつながりながら、一人にもなれる。大きな部屋をつくるのではなく、小さいからこそ楽しい「離れ」です。

 

「離れ」のある家 詳細へ

 

 

 

 

 

 

階段途中の「中2階」にファミリー書斎

 

書斎は、必ずしも個室である必要はありません。こちらの家では、1階から2階へ上がる階段の途中に、中2階のような書斎・ファミリーコーナーを設けました。仕事をしたり、本を読んだり、子どもが勉強したり。階段途中にあるので独立した居場所でありながら、1階のリビングとも視覚的につながっています。家族の気配を感じながら、それぞれが自分のことをする。「一緒にいる」と「一人でいる」の中間。そんなちょうどよい距離感をつくる場所です。

 

中2階の書斎 ファミリーコーナー 詳細へ

 

 

 

 

 

 

本棚を動かすと現れる「隠し収納」

一見すると、ごく普通の壁一面の本棚。ところが――本棚を横へスライドすると、その奥から収納部屋が出現!「ここも収納になるの?」と驚かれるような場所まで、できるだけ無駄なく使うのが私たちの収納計画。ただ収納量を増やすだけでなく、ちょっと遊び心のある仕掛けにすることで、毎日の暮らしも楽しくなります。

 

 

本棚が動いて「隠し収納部屋」が出現

 

 

 

 

インナーバルコニーのある家々

「外からの視線を気にせず、気持ちよく外で過ごしたい」「明るいリビングにしたい」「洗濯物を安心して外に干せる場所がほしい」といったご要望をよくいただきます。特に東京などの住宅密集地では、ただ大きな窓やバルコニーをつくれば、明るく開放的な住まいになるとは限りません。周囲の建物や道路からの視線を遮りながら、光・風・空をどう住まいの中へ取り込むか。そこで私たちがよく提案するのが、壁やルーバーで緩やかに囲われたインナーバルコニーや中庭、ミニテラスなど、いわば「内部のように使える外部空間」

大きな開口部を介してLDKとバルコニーを視覚的につなげることで、室内から見ても空間が外へと広がり、実際の床面積以上の開放感を感じることができます。LDKの一部には吹き抜けを設け、高窓からも自然光と風を取り込む計画に。「室内+バルコニー+吹き抜け」をひとつの立体的な空間として考えることで、家族が自然と集まり、光と風を感じながら過ごせる住まいの中心をつくりました。

 

インナーバルコニーのある家々

 

 

 

 

ちょっと暗くて落ち着く「男の隠れ処」書斎スペース

「自分だけの書斎が欲しい」そんなご要望から生まれた、少し小さく、少し暗く、落ち着いて過ごせる隠れ家のような書斎です。カウンターや棚板は、空間の寸法に合わせてすべて造作。完全な防音室ではありませんが、壁の石膏ボードを二重にするなど、コストとのバランスを考えながら音にも配慮しました。家族みんなの場所とは別に、ちょっと一人になれる場所をつくるのも+αです。

「男の隠れ処!!」書斎スペース 詳細へ

 

 

 

 

 

壁一面が「大きな黒板」のラボ

こちらは、予備室の壁一面を大きな黒板にしたラボスペース。文字を書いたり、絵を描いたり、アイデアをまとめたり。チョークレタリングをして情報発信の場所としても使われています。用途をひとつに決めすぎず、住まい手自身が自由に使い方を変えていける。そんな「余白のある部屋」も、長く暮らす住宅では大切だと思っています。

 

 

 

 

小屋組を余す所なく活用した+αの屋根裏スペース

屋根の傾斜によって生まれる小屋裏も、住宅の中に隠れている大切な+αの空間です。例えば、三角形のシナ板が連なる多面体天井の家。印象的な天井のさらに上には、屋根形状を利用した小屋裏収納を設けています。季節用品、思い出の品、普段あまり使わないものなどを収納するには、とても便利な場所です。都市部の住宅では、限られた床面積をいかに有効に使うかが重要。だから私たちは、屋根裏など建物の中に生まれる余剰空間も、できる限り無駄にしないように考えています。

 

小屋裏スペース

 

 

余すことなく収納スペース・屋根裏収納詳細へ

 

 

 

 

「+α」は、大きな部屋でなくてもいい

ホームシアター、書斎、離れ、図書室、ピット、ラボ、家族収納室、小屋裏収納……。こうして並べると、まったく違う空間のように見えます。でも、共通しているのは、「その家族が、この家で何を楽しみたいのか」というところから生まれていることです。+αのために、必ずしも一部屋増やす必要はありません。階段の途中でもいい。窓辺でもいい。床を少し下げてもいい。庭先に3畳だけつくってもいい。屋根裏でもいい。建築の中に生まれる「余白」にひとつ機能を加えるだけで、そこが家族のお気に入りの場所になることがあります。

 

 

せっかくの注文住宅。「わがまま」を聞かせてください

私たちが住宅の設計をするときに大切にしているのは、部屋数や広さなどの条件だけではありません。「休日は家族で映画を観たい」「本に囲まれて暮らしたい」「一人で仕事に集中できる場所も欲しい」「子どもが自由に遊べる場所が欲しい」そんな、一見すると家づくりの条件表には書きにくい「好きなこと」「楽しいこと」「ちょっとした夢」も、ぜひ聞かせていただきたいと思っています。10家族あれば、10通りの「+α」があるはずです。必要な場所をつくるだけではなく、その家族だからこそ楽しい場所を、住まいのどこかにつくる。それも、注文住宅を建築家と一緒につくる楽しさのひとつだと考えています。

関連するブログ


設計のご依頼やご相談、
お問い合せはこちら

建築に関するご相談は無料で承ります。お気軽にご相談下さい。
出来る限り適切なアドバイスをさせて頂きます。