地元吉祥寺にて33年目に! その12011/07/26

今週は、吉祥寺関連のブログをご紹介!!
昨年竣工、先日一年点検を行なった、新築木造の共同住宅(長屋)「一つ屋根の下/吉祥寺の家」を紹介!!
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[一つ屋根の下/吉祥寺の家]概要
■木造2階建て
■用途:長屋1階賃貸、2階オーナー住居
■場所:武蔵野市吉祥寺
■敷地面積60坪、■延べ面積48坪
■2階は家族3人の住まい
■竣工2010年
建物を紹介の前に、この家は「東京の地元の無垢の木でたてる!」がテーマの一つで、材木伐採現場へ体当たり取材しましてその様子からUP!!(協力:中嶋材木店)
■伐採・集材
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前日ちらっと雪が降った東京はあきる野、広徳寺奥の伐採場にて
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まずは伐採現場へ、事前に予約する多摩産材見学ツアーではなく、たまたま近くの現場ついでだったため、伐採現場も概ねの場所を教えて頂き近くまで車&山歩きでたどり着きました・・(ツアーを利用された方が効率的に見学できます)
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途中伐採及び木材搬出看板を横目に山を奥へ奥へ・・
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山道を更に奥へ奥へ・・
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スピーカーから作業の放送が鳴り響き、カラカラ・・・ワイヤーにつるされた多摩杉が運ばれていく伐採現場を確認!!
■競り市
伐採された木材は集材の後、市場へ、競が行われる多摩木材センター協同組合へ
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競りの様子(中嶋材木店HPより)
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前日競りが開催されたばかりとあって、多くの材木が並んでいる 多摩産材はあきる野、桧原、五日市、奥多摩、青梅などの伐採場から集められた材木をここに集め競りをして各材木店へと運ばれる。
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地産地消(地域生産地域消費、少し昔は当たり前だった)という環境的な配慮(作り手がわかる家づくり、輸送運搬が抑えられ環境に配慮)により、今回吉祥寺の家では、多摩産材を柱、土台、化粧垂木などに利用。
更に、コスト的にも、従来の欧米産の集成材と比較して15万程度の差額ですみ、多摩産材活用で住宅ローンの金利の優遇(このシステムを採用している金融機関の場合)を配慮するとメリットが出てきます。
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私共の設計では新築物件に関わらず、リフォーム物件でも構造材や床材などに無垢の県産材を利用する設計が多くこれまでも多く採用してきました、ただ、多摩産材の場合は現在の社会背景もあり、木材が安くなりすぎてしまい、現状の杉を切り出しても、育林していくコストを補うことが難しい現状であるとききました。
それ以外にも、国産杉の消費について今後大いに不安であること、林業と言う産業を続ける上での民間企業の置かれた様々な現状、微力だけれど一人の設計者としてできること・・など考えさせられることが多かった
■競り落とした材木は材木加工場へ
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■製材
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1本の丸太を柱や間柱、垂木材などに製材していく機械を見学・・
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突然の見学にもかかわらず実際に製材機械を動かしてくれまして、丸太が柱になる様子を間近で体験!
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向こうから丸太1本が手前に流れてきまして 途中にある電動のこででどんどん製材していく・・
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製材中、木の粉が舞って目をやられました・・
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泣いてる子どもは放っておいて、板材、角材とあっという間に丸太が製材されていく・・
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この後、乾燥(無垢材は乾燥が命!)修正挽き 、含水率チェック、強度検査を経て現場に運び込まれていく・・
たっぷり多摩産材を見学した後、あきる野の「瀬音の湯」へ
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この施設そのものが多摩産材をふんだんに使った施設で官民が協力してつくった温泉施設。更に多摩杉に囲われ渓谷の様子もみえる露天風呂があります・・この日の疲れを癒すには最適!
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足湯もあります!
瀬音の湯の心臓部にあたるボイラー室。実はここにも多摩産材が活躍しておりまして・・
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この温泉は源泉温度が27.2℃と低い為、加温させる必要があります。
通常この様なボイラー施設は重油などを使用しますが、『瀬音の湯』では近隣の製材所などから出る残材(木質バイオマス)を燃料として活用しているとのこと!こんなところにも残材が利用されているのだと関心!

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