キッズデザイン賞受賞☆祝賀会!2018/04/16

 

 昨年4月開園の弊社設計案件がキッズデザイン賞受賞!!

キッズデザインは子どもが安全かつ感性豊かに育つための社会環境、子どもを産み育てやすい社会環境の創出を目指しています。キッズデザイン賞は今回で11回目を数え、内閣総理大臣賞も設定されている社会的に大きな役割を持った顕彰制度となります。
成田コスモ保育園・受賞にあたり審査員コメント
 <住宅街の公有地を有効活用するため様々な制約をクリアしつつ、ユニークかつ質の高い保育施設として完成している。地域へ溶け込む建築、近隣住民との関係構築も含め、都市部の保育施設の良質なモデルケースである>

事業主様、施工会社によるキッズデザイン賞受賞の祝賀記念会の様子<2018年1月に吉祥寺にて>

地元の第一ホテルで自分が祝賀会をしていただけるなんて・・夢のような会を開催して頂きました。事業主であるコスモズ様とは2008年の既存園の拡張から関わらせて頂きその後は全園の設計を担当させて頂いております。10年前は30名の定員でしたが今年の春には600名を超える規模に!コスモズ様の長年に渡る待機児童問題への取り組みが今回の受賞に繋がったのだと思います。これからもより質の高い保育スペースを目指して頑張っていけたらなと思います

 

 

 

2017年杉並区のすぎなみ保育緊急宣言による公募案件。杉並区成田にて定員122名の木造の認可保育園「成田コスモ保育園」が完成♪緑道公園に隣接した敷地条件「まるで公園の中の住宅みたいな楽しい木の園舎♪」を目指しました。元々は資材置き場だった変形敷地(区有地)に合わせ、かつ近隣住民にも配慮して上から見ると三角形の建物を提案。細長い残りの敷地はサービス空間や園庭として利用してます。敷地が埋蔵文化財の区域にも指定されており、建物全体の基礎が小さくすむため構造は木造を採用してます(バルコニー部分は鉄骨造)

 

「借景」を取り入れる設計が得意!?で、最大限の環境を活かし、なるべく緑や自然が感じられるようにと開口位置を設定してます。ガラスは強化ガラスなどで安全性に配慮し、かつ園児の目線でちょうど良く見えるようにしてます。下がFIX窓で上部の大人が手が届く部分は開閉可能な窓にしてます♪

先日は保育室から見える木々にキツツキがやってきて、さえずりの様子が見えたとのこと♪ 四季折々の環境の変化を感じながら育つことは喜ばしい事だと思います!!

最もこだわったのは床や壁などの仕上げ素材!!

一日中いる園児のためになるべくホンモノの木で仕上げました。腰板には温かみのある無垢の杉板を一枚一枚張り、さらに木造ならでは防火の基準をクリアした化粧梁、化粧柱も現しとしております。70cmの背(高さ)を持つ集成梁や13.5cm×18cmの集成柱など住宅では出てこない大断面木材で構成、上棟時の様子は圧巻でした! 震災等の非常時の拠点にもなれるよう、耐震性能はゆとりを持たせている

板張りのエントランスホールの様子 マグネットも画鋲もOKというコルク情報ボード等設置

2階の0歳児室の様子 勾配天井を利用した秘密の屋根裏収納も設置!!屋根裏収納は缶詰など緊急時の備蓄庫として利用 収納はしごで上がり降り

 

2階の三角形の広いバルコニーは避難用のスペースのほか、プールを設置するなど1,2歳の小さな園児のための遊び場スペースにも。はね出した庇は夏の日射を遮るためのもので、周辺の樹木(目の前は桜!)を感じながらのプールも とっても楽しそう♪

 

 

 

 

1階の3,4,5歳児室の様子

3,4,5歳児室は一日の様々な保育に対応できるようフレキシブルな可動建具で開け閉めできる間取り 定期預かりなどにも柔軟に対応できる

建具を開けると広い大きい保育室。みんなで食事の時間♪

 

 

丸や三角の窓のある連続引き戸を閉めれば、静かに遊ぶコーナー(左上)や昼寝スペース(右上)に早変わり

 

 

三角形のバルコニーの下部にはピロティスペースを設置。3,4,5歳児の保育室と園庭の間のホワイエ空間。園児が集中する登降園時に直接保育室へ出入りできる計画にしており、雨の日も重宝!保育室の延長として様々な使い方が可能な空間です

 

 

 

 

階段の踊り場はまるで公園の中にいるように開放的に窓を設置!

立ち止まって公園を眺める園児も「あっ!あれっ!なんて鳥かな~?」のシーン

 

 

調理室は思い切ってのオープンキッチン!!

1階の入り口すぐに面して配置された調理室は大切な「食育」の場としてとらえ、あえてオープンに!!これがとても好評の様子♪

通常は目立たない場所にひっそり置く調理室ですが終日働く栄養士さんと園児の目線が交わるようにとガラス張りの公開調理室!としました。調理をしている様子はこども達にとっても 興味深いもの、お昼前はお腹を空かせた園児の熱い視線も注がれてます~

 

 

 

 

 

 

もう一つこだわりは幼児用トイレ

モザイクタイルで設えた明るい幼児用トイレ

1,2歳用の幼児トイレは保育室から直接出入りできる 南向きのあえて陽当たりの良い場所に配置、清潔かつ明るいトイレ教育の場!

 

 

外壁にはさまざまな犬の形を縁取った間接照明器具 事務所受付にはリング状の照明も!

 

 

 

  延べ面積が500㎡を超える木造園舎ということで避難上、防火上の規定をクリアすることはもとより、今回は三角形の大屋根の施工が大変でした。意匠設計者(私たちのことですが・・)の気まぐれな三角屋根の提案に対し、構造設計者もアイディアを出し、棟梁(大工さん達)は完璧な施工で応えてくれました!工事に関わったすべての職人さん達に頭が上がりません。最後に概要を紹介!!

◆名称:成田コスモ保育園(杉並区の認可保育園)2017年4/1開園

◆構造・規模:木造2階建て一部鉄骨造(バルコニー)◆施工:三友建設株式会社(木工事:株式會社 小林)
◆構造設計:平木建築構造研究所

 

 

 

 

 

 

 

 

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