”階段”が主役の家

場所 東京都武蔵野市
用途 一戸建ての住宅
構造 木造2階建て
敷地面積 150㎡ 45坪
延べ面積 120㎡ 36坪
竣工 2022年
工期 6ヶ月
施工 株式会社クレアホーム
特徴

「階段」が主役の家

住みたい街ランキングでも常に上位に入る人気の街、吉祥寺。駅から少し歩くと、賑やかな商店街の風景から一転、落ち着いた閑静な住宅街が広がります。そんな住宅街の一角に、黒い鉄骨階段が3層の床を緩やかにつなぐ、立体的な住まいが完成しました。

2階建て以上の住まいには必ずある「階段」。この家では、単に上り下りするためのものではなく、階段そのものを暮らしの中心となる存在として計画しました。階段まわりには、家全体を彩る大きな飾り棚のような機能を持たせ、収納スペースとしても有効活用。さらに、陽当たりの良い踊り場は室内物干しスペースとして利用するなど、日々の暮らしに役立つ機能も盛り込んでいます。上下階をつなぐだけでなく、人の気配や光、風を家全体へとつないでいく階段。

階段がちょっとした居場所に

階段まわりには、家族の写真や思い出の品、お気に入りの本などをたくさん飾れるスペースを設けました。自分の部屋へ向かう途中、ふと足を止めて思い出の品を眺めたり、階段に腰掛けて本を読んだり。単なる上下階への移動空間ではなく、階段そのものが家族のちょっとした「居場所」になるように計画しています。

さらに将来は、階段の踊り場にプロジェクターを設置できるように準備。リビングの壁面をスクリーンとして利用すれば、階段席から映画を楽しむホームシアターへと早変わりします。

飾る、読む、座る、映画を観る。
日々の暮らしの中でさまざまな楽しみ方が生まれ、家族の思い出が少しずつ積み重なっていく。そんな「居場所としての階段」をつくりました。

1.5層の吹き抜けで1階の奥まで陽が当たる家

1階には、家族みんなが自然と集まる広々としたLDKと水回りを配置しました。階段横にあるリビングスペースは、1.5層分の高さを持つ吹き抜け空間に。下階から2階の様子がちらりと見え、上下階にいても家族の気配を感じられる、ほどよいつながりをつくっています。

また、吹き抜けを介して上部から光や風をたっぷりと取り込み、家の奥まで明るく心地よい環境となるよう計画しました。リビングの先には、木の目隠し塀で囲まれた庭が連続します。外からの視線をやわらかく遮りながら、窓を開ければリビングと庭がひとつながりの空間に。

大工さんの造作家具で設えた「階段本棚」

壁一面には、シナ材でつくった大容量の造作本棚を設けました。棚板は高さを自由に変えられる可動式。文庫本から大きなアルバムまで、収納するものに合わせて棚の高さを調整でき、本はもちろん、家族の写真やお気に入りの小物なども自由に飾ることができます。

さらに、本棚の中にはコンセントや照明器具もあらかじめ組み込み、見た目をすっきりとさせながら使い勝手にも配慮しました。空間の寸法にぴったり合わせ、収納するものや使い方、さらには設備まで一体的に計画できるのは、建築と同時につくる造作家具ならではの魅力です。

無垢の木や調湿性の高い自然素材で仕上げる!

1階の床にはホワイトオークの無垢材、2階にはヒノキの無垢材を採用し、それぞれ木の質感を活かす自然塗料で仕上げました。キッチンの足元にも同じように木を張り、空間としての一体感を持たせています。ただし、水や汚れが気になるキッチンまわりだけはウレタン塗装を施し、木の表情を楽しみながら耐水性にも配慮しました。

家全体を無垢の床で仕上げると、何より魅力的なのが素足で歩いたときの心地よさ。木のやさしい肌触りを感じると、スリッパを脱いで裸足で過ごしたくなります。壁と天井には、調湿性や脱臭効果に優れた塗り壁材を採用。床だけでなく、家全体をできるだけ自然素材で包み込むように仕上げています。

この塗り壁材は色をつけることもできるため、各個室では壁の一面にそれぞれ異なるアクセントカラーを採用しました。

ちょっとした飾り棚のニッチやおしゃれな造作手洗い器なども併設。

グラフテクトキッチン+造作収納棚

キッチンは、背面収納も含めてGRAFTEKT(グラフテクト)を採用。大型のBOSCH(ボッシュ)製食洗機など、使い勝手にもこだわった設備を組み合わせています。キッチン横には、造作工事によるパントリー棚を設け、食品や日用品のストックなどをたっぷり収納できるように計画。キッチン本体と背面収納にプラスして、日々の暮らしに必要な収納量をしっかり確保しました。

そして、生活感が出やすい冷蔵庫は、リビングやダイニングから直接見えない位置に配置。キッチンからは使いやすい距離にありながら、LDKからの見え方はすっきりと整えています。

背面収納の壁面などに、名古屋モザイクさんの花形のこだわりタイルも貼って仕上げた。10軒あれば10通りのキッチンや水回りがあり、使いやすい家事動線になるよう設計させて頂いている

1階と2階の途中に物干し場

1階と2階をつなぐ階段の途中、中2階のような踊り場には室内物干しスペースを設けました。洗濯は1階、干すのは中2階、乾いた衣類は2階の各部屋へ。上下階のつながりを活かし、「洗う → 干す → しまう」がスムーズにつながる家事動線を計画しています。

普段の洗濯物にはガス衣類乾燥機が大活躍しますが、乾燥機に入りにくいシーツなどの大物や、自然乾燥させたいものはこのスペースへ。陽当たりの良い階段まわりを、日常の家事にもしっかり活用しています。さらに、来客時などにはさっと目隠しできるようカーテンも設置。階段という「移動のための場所」に物干しという機能をプラスすることで、限られた空間を無駄なく活かしています。

テレワークにも最適な書斎の様子。

ぶら下がり鉄棒も設置

樹脂サッシュ+ヘーベシーベ窓による高断熱高気密住宅

窓は全て樹脂サッシとし、1か所南側の大開口はへーべシーベ木製サッシュを採用するなど断熱性を高めて大空間をつくっている高気密な住まいです。完成すると見えなくなる壁の中にこそこだわっておりまして、構造計算をして耐震性能を確保し、高い基準で指定した住宅における相当隙間面積=C値測定を現場で実施し、十分な気密性能確保も確認済。断熱性能や気密性能については、コストパフォーマンスに配慮し、建てる地域などで基準を決めている。

発泡吹付断熱を採用

専門業者さんによる吹付け断熱作業の様子。壁は約10cm、屋根(天井面)は20cm以上の厚さで施工しております。ダクトレス第一種換気も搭載。

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