お隣の庭や神社の杜の景色を取り込む「借景の家」

場所 東京都武蔵野市
用途 一戸建ての住宅
構造 木造3階建て
敷地面積 79㎡ 24坪
延べ面積 120㎡ 36坪
竣工 2015年
工期 7ヶ月
施工 株式會社 小林
特徴

お隣の庭や神社の杜の景色を取り込む「借景の家」

『借景』とは、遠くの山など景色を自分の庭の一部のように取り込む技法のこと。この家は武蔵野市のはずれに24坪の土地を買って、家族5人のための木造3階たてを建築した自宅です。敷地はわずかですが、家の東南に面しているお隣さんの開けたお庭や神社の杜の景色を借りて光や風を取り込み、近隣商業地域の住宅街だけど、明るく開放的で伸び伸び子育てしたいということが設計のテーマでした

2階部分が飛び出た道路側外観の様子

家族の集まるLDKを広くとり、かつ駐車場スペース確保のため木造ですが2階部分の一部(写真の黒いガルバリウム鋼板の部分)を道路側へ大きく張りだしてます。1階は玄関ホールと主寝室、2階はLDKと水回り、3階以上はスキップフロアで子ども室と小屋裏収納という構成

2階LDKの様子

無垢材の床など自然素材で仕上げると、子ども達が自然と裸足で駆け回りたくなる理屈抜きに気持ちの良い質感になります。この家では建設当時に林野庁の補助金活用もあり、近年珍しい柱や土台など木材が国産の無垢の木で建てました。床はチーク無垢材に舐めてもOKの自然塗料で仕上げました、壁と天井は調質性の高い火山灰を原料とした塗り壁で仕上げております。(写真『住まいの設計11.12月号』より)

この家の断面計画

この家は5層の立体的な床があり、この床をつなぐのが建物の中央を貫く階段。建物の真ん中に階段を設置することで動線をコンパクトとし、食事と炊事とくつろぎのゾーニング分けも果たしている。さらに階段は最上部の天窓からの光を階下に届け、冬は蓄熱床下暖房の暖気を上げる役割も。オープンな階段は上下に視線が届き子どもの様子もよくわかる。住宅密集地にあるため南側のお隣さんの屋根越しにいかに採光するか、またプライバシーを守りつつも最大限開放的に暮らしたいという要望を満たすために計画。採光の為にリビングが少し吹抜けになり、そのため3階以降がスキップフロアになってます

ウォールナット無垢天板の木のキッチン

2階LDKの日当たりの良い東南側には家具屋さんで設えてもらった「無垢の木のカウンターキッチン」を設置しました。流しとコンロが別れているⅡ型配置。冷蔵庫や家電はキッチンに隣接したサービススペースに隠してスッキリさせてます。コンロ側の丸いカウンタは朝食や小学生のこどもの宿題デスクを兼ねてます。毎日子ども達の目の前で調理するので子どもの「食育」にも役立ってます<キッチン製作:家具屋さんのクニナカ>

1階には広いタイル貼りの土間ホールと白レンガ

玄関ホールの様子より。シューズインクローゼットや収納庫、書斎コーナーがあります。タイル貼りにしたのはデザイン性のみならず冬の暖房用蓄熱のため(タイルやコンクリートは蓄熱性の高い建材)でもあります。1階の床下の断熱材で覆ったコンクリート基礎をFFガスファンヒータで温める蓄熱床下暖房としてます

ワーロン紙の障子で仕切る3階の子ども室の様子。3階からは子ども室がスキップフロアでつながる構成、階段上がると個室、また少し上がると個室という感じ。視覚的な拡がりを持たせこちらもガバ桜やヒノキなど自然素材で仕上げている。

天窓から落ちる光は階段の吹抜けやスノコ床を通して2階のLDKまで落ちてきます。エアコンは子ども室内にそれぞれ設置するのではなく、階段室の最上部(エアコンは冷房としてのみ使用)に容量の大きいものを設置してます。これ一台でLDKも含めて涼しく快適な環境になります

■住宅の性能・外断熱通気工法
・準耐火建築物、長期優良住宅
・換気:熱交換型第1種ダクトレス
・蓄熱:基礎断熱の上、床下暖房(FFガス)
・雨水利用 2トンタンクよりトイレ洗浄、庭への散水



■仕上げ 柱や土台、梁などはすべて国産材無垢材
床:全て無垢(ナラ、チーク、ヒノキ、カバ桜)
壁天井:珪藻土、しっくい、煉瓦、タイル

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