現場リポート

ドイツ・オーストリア/パッシブハウス研修2010その12ルーデッシュの村役場1

2010.11.03

超高断熱・高気密な建築のひとつのモデルとしてドイツオーストリアで普及している「パッシブハウス」がありまして春に研修に行った際のリポートを紹介!
オーストリアのフォアアルベルク地方にある人口3500人の町、ルーデッシュで1995年から約10年間の歳月をかけて、住民参加型で行われた村役場+公民館の建て替えプロジェクト
パッシブハウスといっても住宅のみではなく、公共施設もあります。パッシブハウスとは・・・?(KEY ARCHITECTS HPより抜粋)
パッシブハウスとは、1991年にドイツのパッシブハウス研究所によって確立された省エネ住宅スタンダードです。各国の法規によって定められた省エネスタンダードよりもはるかに上を行くこのシビアな省エネスタンダードは、ドイツ、オーストリアで大きく普及し、2011年までにはEUの新築住宅のスタンダードになるとされています。近年ではEUとは気候の異なるアメリカや韓国でもパッシブハウスの建設が試みられており、近い将来に世界スタンダードになると言われている程です。パッシブハウスを名乗ることができるのは、床平米当たりの一次エネルギー消費量および冷暖房負荷、そして気密性能の条件を満たした建物のみ。
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村役場+公民館(新築) in Ludersch ルーデッシュ
Gemeinde Zentrum Ludersch
建物は木造2階建て(地下1階建て)、床面積3135m2(うち40%はテナントが占める)、2005年竣工
総工費 590万ユーロ(約7億6千万円)
設計者 Hermann Kaufmann
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案内役 元村長 Paul Amann
今回のガイド役は、当時村長を務めていたアマン氏、現在はボランティアで世界中からの視察グループのためのガイドを引き受けている
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太陽光発電パネルが広場の明るい屋根!!という合理的な設計!!太陽光発電セルがラミネートされたガラスの屋根がこれを可能にしており、この広場こそが住民が一番望んだ要素だったという。年間を通じてさまざまなイベントが執り行われ、悪天候でも子供も大人も集まる村の中心になっている!!
この施設全体の消費電力(含む外構の照明等)は年間5~6千ユーロであり、この屋根の太陽光発電は毎年1万2千ユーロ分(発電量の100%)の売電を行っている
屋根の上の太陽熱温水パネルによって作り出された温水は、パラフィンの蓄熱タンクにエネルギーとして蓄えられ、厨房とフィジオセラピー(理学療法)のカウンセリング・ルームに必要な温水を供給する。
パラフィンによる蓄熱タンクは、4500リットルの温水タンクに相当する容量であるが、大変コンパクトである。建物全体の暖房用の温水は近くのバイオマス・ボイラーによるプラントから送られてくる。
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地熱および排気と熱交換を行った外気は、各室の天井に張られた無塗装の白モミの木の透かし張りの間に埋め込まれた金属製のスリットから室内に送り込まれている
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この建物のできるまでがとっても興味深いのですが、又次回!